介護業界では、早番、遅番、夜勤など、シフト制が当たり前となっていましたが、近年、新たな働き方が生まれました。
それは介護シェアリングというものです。
介護シェアリングは、1つの業務を複数人で分担して行うワークシェアリングの考え方からきています。
ワークシェアリングはすでに海外で導入されており、失業率の低下とハードワークの低減という成功を収めている働き方です。
ワークライフバランスが重視される昨今、日本でもこの考え方が関心を集めています。

介護シェアリングでは、これまで一人で通して行っていた介護の仕事を、食事介助、入浴介助、レクリエーションなどの業務で分け、それぞれ専門のスタッフたちが担当します。
これまでのシフト制には、一人ひとりが担当する業務の幅が広く、仕事を覚えるまでに時間がかかるというデメリットがありました。
その点、スタッフが専門の業務を担当する介護シェアリングでは、業務がシンプルになる他、担当する業務にのみ集中できるため、仕事を覚えるまでにかかる時間が短縮します。

また、業務を細分化することで、介護業務全ては難しくても、清掃などの特定の業務だけならやってみようという方からの応募も増えているようです。
その上、業務で分けるため勤務時間も短くなり、フルタイムでの勤務が難しかった子育て中の方や学生、持病のある方なども働くことが可能。
人材不足という問題を抱えている介護業界において、注目されている働き方です。